翻刻
合(あわ)し那波列翁(なぶれおん)が《割書:掩擊(えんけき)|サヘギリウツ》するを待(まつ)て之(すれ)をと討(うた)んと謀(はか)
るを以(もつ)て今兵(いまひゆう)を退(しりぞ)くるなり那波列翁(なふれおん)は英國(えいこく)の
後(こ)隊(たい)「ブリュッスル」の道(みち)を支(さヽ)ふと謂(い)ひ必死(ひつし)の勢(せい)を率(ひき)
ひて「ワートルロー」の髙処(たかきところ)に陣(ちん)する「ウェルリング
トン」《割書:人|名》が勇悍(ゆうかん)の兵(へい)を擊(う)つ英吉利(えげれす)の餘隊(よたい)《割書:涅(ね)垤(で)爾(る)|オラン》
《割書:蘭(らん)|ダ》甸(でん)の兵(ひゆう)は當時(とうじ)の太子(たいし)微爾斂(ういるれむ)一 世王(せおう)自(みずか)ら將(しゆう)と
して師(いくさ)に臨(のぞ)む日(ひ)已(すで)に昏(く)るくに及(およ)んで大將(たいしゆう)武略(ふりつ)
舍爾(でる)兵(へい)を反(かへ)して來(きた)り援(たす)け佛蘭西(ふらんす)の右翼(みぎぞろえ)を擊(う)つ
是(ここ)に於(おい)て戰(たヽか)ひ極(きわ)めて劇(はげ)しく而(しか)して《割書:涅(ね)垤(で)爾(る)蘭(らん)|オラ タ》甸(でん)
の太子(たいし)は必死(ひつし)となりて敵(てき)に中(あた)り驍勇(きゆうゆう)比(たぐ)ひなし