翻刻
有_レ ̄リ 人。逝者無_レ 憾矣。乃走_レ 尓?微_二序 ̄ヲ於
余_一 ̄ニ。時 ̄ニ去_二承 ̄カ先-人易_一レ簀。盖八-稔矣。而余
以_二薄枝_一。浪 ̄リニ代_二先-人 ̄ノ之任 ̄ニ。大-方 ̄ノ之誚。
固 ̄ニ所_レ不_レ免也。天保癸巳【天保四年1833】春三月
江戸 亀田長梓 謹識
牧野信書
あらかねの土てふものはとこしへに勅事なきことわりなから とし月
のうつりゆくにつけてハ 山崩れ海あせてかはりゆく事なき【支】に
しもあらぬハ そのあたれらん国〻にとりてハ 大きなるさわき【騒ぎ】
にはありぬへけれと そも大塊のうへより見れハ まことに九牛の
毛ひとつにもおよはすとかいひけん諺のたくひになんひとし
かるへき されはむかしより名にきこえたるところ【呂】〳〵も猶
おのつから しかもなりゆきあるハたよりにつけて田とも溝【うなで?】とも
きは【際?】軒をならふ【布】る市人のすみかともうつろひきぬる事
なれは あまたの世をへての後にハ たゝ名はかりハ むなしう
残れるものからあらぬおもむき【趣】になりもてきぬる事 こゝのミ
にしもあらぬこと国にもかそへつくしかたう【数え尽くし難う】なんあるへき され