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第三章 第一節 実施設計
ならず、毎年三、四月の時期に於ては井水全く涸渇するもの多く、多数市民は之れがた
めに非常なる困難を感ずるの状態に有之候、殊に近時人口の増殖に伴ひ、使用水量の
増加とと共に排泄下水量のぞ増加せるも、未だ完全なる下水道の設備なきに依り、自然排
泄不完全なるの結果、汚水は地下に浸透し、為め従前隅佳良なりし井水も、漸次変
化して不良に陥る傾向有之、衛生上頗る憂ふべき状態を呈し居候、尚又本市は水利の
便に乏しきに依り、一朝火災の場合に於ては消防用としても井水を利用するのほか外な
きも、井水の分量充分ならざるため、之が使用に堪ふるもの極めて少k少きの有様なるを
以て、其の都度災禍を大ならしむる憾みも有之候、茲に於て本市の水道布設は一日も
忽諸に附す能はざるものあるを以て、今回水道布設施工方本市会の議決を經候に付、
水道布設並に工事実施の儀至急御認可相成度関係書類並に図面相添へ此段稟請候
也
大正十五年七月十二日
豊橋市長代理助役 田部井勝蔵
内務大臣 濱口雄幸殿
右稟請は、水道条例第三条により地方長官を経て進達せられたるが、五か月の後に至
りて認可せらる。
内務省愛衛 第五二号
愛知県豊橋市
大正十五年七月十二日附豊水第一号申請水道布設の件認可す
大正十五年十二月十日
内務大臣濱口雄幸
此認可指令と同時に、愛知県内務部長より左記の依命通牒に接す。
土第五〇三七号
大正十五年十二月十五日 愛知県内務部長
水道布設の件依命通牒
本年七月十六日附豊水第一号を以て標記の件申請の處左記の通措置するものとし
て別紙の通指令相成たる趣其の筋より来示の次第も有之候条御了知相成度候
追て本件工事施工の為町村道、水路等の附替変更を要する箇所及河川法準用河川
豊川国道府県道にかんけ関係する箇所に関しては具体的設計を定め夫々実施前相当手
第三章 第一節 実施設計 四一