翻刻
こかねしろかねにてみかゝせかゝみにかけのうつる
かことしかんやうきうもかくやらん四十八てんにも
すくれたりこかねのとひら七えのびやうぶ八え
のきちやうのうちにひよくのかたらひあさからすし
ておはしけるこそはかなけれみや中将にの給ひ
けるは御身ははなのみやこの人けんけつけいうん
かくあひそえてしひかくはんけんのあそひして
日をくらし給ふへき人のよしなきわらはへにあひ
そひて人もなきおにのすみかにおはしますこそ
かなしけれいさいらせ給へ四きのていをみせ申
さんとていさなひ給ひてまつひかしを見るに
春のけしきとうち見えてむめはちりさくらは
さきみたれかすみたなひきとを山のうくひす
ちかくをとつれて心ことはもをよはれすまた
みなみを御らんすれはなつのけしきとうちみえ
ていけのふちなみしまのきしにそかゝりける
とこなつ山ふきさきませていけの水にやうつる
なるにしをはるかに見給へはあきのけしきと
うち見えてなかむる野へのはきのはなみたれあひ
ぬるいとすゝき月ふきしけるをはなかともしをん
りんたうをみなへし露をもけなるけしきなり
むしのねすこく色〳〵に秋のあはれやしらるらん