翻刻
ありなをはきこくといふ大わうをはらんはそう
わうといふきさきをはひらんは女といふむすめ
二人ありあねをは十らこせんと申いもうとをは
えつ女のみやと申なりこれは十五に成けるかみめ
のよき事は中〳〵をろかなりかんかほんてうにも
有かたしひしやもんのいもうときちしやうてん
女と申ともこれにはをよひかたし卅二さうの
かたちにてあふきのゑなんとはいかゝならふへきに
あらすたゝしこれもわかてうにあらすおにの
むすめされはをとにきゝたるはかりなりあはれ
このよの事ならはいかなる事なりともいかてか
中〳〵をろかにあはさせ申さるへきたゝわらひ
事なりとそかたり給ひける中しやうこれを
きゝ給ひてとても我か身はうすへき露の身
のなかれはつへきよにあらすいかなる神ほとけ
にもきせい申さはやとおもひたち給ふこそ
かなしけれとおほい殿はもしもやこの事やみ
なんとむかしかいまの物かたりし給へともその
かひそなかりける中しやうちゝはゝに仰せ
けるはさたひらとてもすつへきいのちにて候へは
御ゆるさせ給ふへきたゝわらひ事なりとそ
かたり給ひける中しやう是をきゝ給ひて