翻刻
榼藤子(かづとうし) もたま
和産(わさん)なし其(その)莢(さや)九州四国 辺(へん)の海浜(うみはま)に漂着(ひやうちやく)することあり長(なか)さ四尺 許(はかり)形 弓袋(ゆみふくろ)の如(こと)
くにて褐色(うるみいろ)一実毎(いつしつこと)にくびれあり中(うち)に実(み)あり円(まる)くして扁(ひらた)く赤褐(あかうるみ)色 甚(はなはた)堅硬(けんかう)用(もつて)
て【「て」重複ヵ】鉄炮(てつほう)の口薬入(くちくすりいれ)となし又 薬籠(やくろう)となして気(き)を失(しつ)せす此 実(み)新(あたら)しき物(もの)を栽(うゆ)れは生(せう)す
初生は一 茎(けい)二 葉(やう)はかまかつらに似(に)て両鬚(れうすう)を生(せう)して先(さき)は物(もの)を纏(まと)ふ漸(やうやく)二 茎(けい)四 葉(やう)を生(せう)
し又八葉を生す琉球(りうきう)の白(しろ)むくろしの葉(は)に似て闊(ひろ)し藤蔓木(つるき)の如(こと)くになる
【左丁】
榼藤(かつとう) もだま
【版心の中央部に記載あり】
榼藤