東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 6

明治小學塵劫記 卷1 - 翻刻

明治小學塵劫記 卷1 - ページ 13

ページ: 13

翻刻

上(あ)げ十に詰(つ)め此内(このうち)下(しも)の一を取(と)り八 引(ひい)て二 残(のこ)る【算珠盤図右行】 と云(いふ)て末(すへ)の七の処(ところ)へ二を入(いれ)る《割書:之にて八十銭|を引たるなり)》    【算珠盤図左行】 【先の図の下】故(ゆへ)に 【先の図の下】残金(ざんきん) 九十九円九十銭と知(し)る余(よ)之(これ)に準(じゆ)じ知(し)るべし    九九(くく)の声(こゑ) 《割書:八さん見一のかけ声》 一一.《割書:が》一 一二.《割書:が》二 一三.《割書:が》三 一四.《割書:が》四 一五.《割書:が》五 一六.《割書:が》六 一七.《割書:が》七 一八.《割書:が》八 一九.《割書:が》九 二二.《割書:が》四  二三.《割書:が》六 二四.《割書:が》八 二五の十  二六.十二 二七.十四 二八.十六 二九.十八 三三.《割書:が》九 三四.十二 三五.十五  三六.十八 三七.廿一 三八.廿四 三九.廿七 四四.十六  四五.廿  四六.廿四 四七.廿八 四八.三十二 四九.三十六 五五.廿五 五六.三十 五七.三十五 五八.四十 五九.四十五 【左丁】 六六.三十六 六七.四十二 六八.四十八 六九.五十四 七七.四十九 七八.五十六 七九.六十三 八八.六十四 八九.七十二 九九.八十一  註(ちう)に曰く九々の声(こゑ)は八算見一(はつさんけんいち)すべての乗声(かけこゑ)なれはよく  く暗唱(そらあん)ずべし仮令(たとへ)は七八.五十六とは七を八ッ寄(よせ)たる数  なり又(また)は八を七ッ寄たるも同(おな)じ他(た)之(これ)を推(おし)て知(し)るべし又  置(おき)よふは二三.か六と云は二の段(だん)にては三を取(とり)て次(つぎ)の桁(けた)  へ六を入(いれ)るなり又三の段(だん)にては二を取て次の桁へ六を  入るなり又五七.三十五と云(いへ)は五の段(だん)にては七を三に作(つく)  り次(つぎ)の桁(けた)へ五を入るなり又七の段にては五を三に作り  次の桁へ五を入(いれ)るなり何(いづ)れも見合(みあわ)せたる法(はう)によりて置  やうの異(こと)なるなり是(これ)皆(み)な八算(はつさん)の乗(かけ)やうなり顕(けん)一は首(かし)ら

現代語訳

上げて十に詰め、この内下の一を取り「八引いて二残る」【そろばん図右行】 と言って末の七の所へ二を入れる《これにて八十銭を引いたのである》    【そろばん図左行】 【先の図の下】故に 【先の図の下】残金 九十九円九十銭と知る。その他これに準じて知るべし    九九の声 《八算見一の掛け声》 一一が一 一二が二 一三が三 一四が四 一五が五 一六が六 一七が七 一八が八 一九が九 二二が四  二三が六 二四が八 二五の十  二六十二 二七十四 二八十六 二九十八 三三が九 三四十二 三五十五  三六十八 三七二十一 三八二十四 三九二十七 四四十六  四五二十  四六二十四 四七二十八 四八三十二 四九三十六 五五二十五 五六三十 五七三十五 五八四十 五九四十五 【左丁】 六六三十六 六七四十二 六八四十八 六九五十四 七七四十九 七八五十六 七九六十三 八八六十四 八九七十二 九九八十一  注に曰く、九九の声は八算見一すべての乗声なれば、よく  暗唱すべし。仮令ば七八五十六とは七を八つ寄せたる数  なり。又は八を七つ寄せたるも同じ。他これを推して知るべし。又  置き様は二三が六と云うは、二の段にては三を取って次の桁  へ六を入れるなり。又三の段にては二を取って次の桁へ六を  入れるなり。又五七三十五と云うは、五の段にては七を三に作  り次の桁へ五を入れるなり。又七の段にては五を三に作り  次の桁へ五を入れるなり。いずれも見合せたる法によって置き  様の異なるなり。これ皆な八算の掛け様なり。顕一は頭

英語訳

raise them to make ten, take the lower one from this and say "subtract eight, two remains"【abacus diagram right row】 placing two in the final seven position《This subtracts eighty sen》    【abacus diagram left row】 【Below the previous diagram】Therefore 【Below the previous diagram】the remaining money is known to be ninety-nine yen ninety sen. Others should be known by following this same method.    Multiplication table (kuku no koe) 《Chanting for hassan ken'ichi》 1×1=1 1×2=2 1×3=3 1×4=4 1×5=5 1×6=6 1×7=7 1×8=8 1×9=9 2×2=4  2×3=6 2×4=8 2×5=10  2×6=12 2×7=14 2×8=16 2×9=18 3×3=9 3×4=12 3×5=15  3×6=18 3×7=21 3×8=24 3×9=27 4×4=16  4×5=20  4×6=24 4×7=28 4×8=32 4×9=36 5×5=25 5×6=30 5×7=35 5×8=40 5×9=45 【Left Page】 6×6=36 6×7=42 6×8=48 6×9=54 7×7=49 7×8=56 7×9=63 8×8=64 8×9=72 9×9=81  Note: The multiplication table is the fundamental chanting for all arithmetic operations, so it should be  well memorized. For example, 7×8=56 means the number obtained by adding seven eight times  or adding eight seven times, which is the same. Others should be understood by inference. Also  regarding placement: when saying 2×3=6, in the twos column take three and place  six in the next column. In the threes column, take two and place six in the next column.  When saying 5×7=35, in the fives column make seven into three and  place five in the next column. In the sevens column, make five into three and  place five in the next column. In all cases, the placement method differs according to  the corresponding rule. These are all methods of multiplication in arithmetic. Ken'ichi refers to the primary