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コレクション: アジアの映画関連資料アーカイブ

デンキカン・ニュース - 翻刻

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(二) 大正十年六月二十三日発行 デンキカン・ニユース 第百三十号 【上段】      パテーロリン映画 (1) ロイドが一寸訪問  一巻  主演俳優 ハロルド、ロイド氏ハリー、   ポラード氏ビーブ、ダニエルス嬢      アートクラフト映画 (2) ドーグラスの「お月様へ」  五巻      製作及出演俳優役割  原作 …………ジヨン、エマースン氏     ……………アニタ、ルース女史  監督……………ジヨン、エマースン氏 【中段】 アレキシス、シーザー、ナポレオン、ブラ ウン……ドーグラス、フエーアバンクス氏 エルシー…………エイリーン、パーシー嬢      説明者 松岡紫芳 細山夢眼      アートクラフト映画 (3) 猛虎  五巻      製作及出演俳優役割  監督……ウヰリアム、エス、ハート氏  撮影……………ジヨー、オーガスト氏  総監督…トーマス、エツチ、インス氏 猛虎…………ウヰリアム、エス、ハート氏 ルース、イングラム…ゼーン、ノヴアツク嬢 サンデイー………チヤールス、フレンチ氏 ダーク…………ゼー、ピー、ロツクネー氏 コンノル………………ミルトン、ロツス氏 牧師ルーク………W、イー、ローレンス氏      説明者 浅野柳翠 徳永天露      パラマウント、        アートクラフト映画 (4) エヴリーウーマン (諷刺劇)  八巻    エヴリーウーマンの求愛巡歴史  原作…………ウオルター、ブラウン氏  脚色…………ウイル、エム、リツチ氏  撮影…………ポール、ピー、ペリー氏  背景監督ダブリユー、バツクランド氏  監督…ヂヨーヂ、エム、メルフオード氏 エヴリーウーマン(悉くの女)……………… ………………ヴアヰオレツト、ヘミング嬢 ユース(青春)…………クララ、ホートン嬢 ビユーテイー(美)……ワンダ、ホーレー嬢 モデステイー(貞節)………………………… …………………マーガレツト、ルーミス嬢 コンシエンス(良心)………………………… ………………ミルドレツド、リーアドン嬢 【下段】 トルース(真実)エヂス、チヤツプマン夫人 ラヴ(愛)………………モント、ブリユー氏 ノーボデー(存せぬ人)……ジム、ネイル氏 パツシヨン(熱情)…………………………… ………………アーヴイング、カミングス氏 ウエルス(富)……テオドール、ロバーツ氏 フラタリー(世辞)レーモンド、ハツトン氏 ウイトレス(痴愚)…………………………… …………ルシアン、リツトルフイールド氏 ヴアイス(不徳)……ビーブ、ダニエルス嬢 タイム(時)………チヤールス、オーグル氏 ブラツフ(厚顔)………ノーア、ビーリー氏 スタツフ(やくざ)…ゼー、ウイツギンス氏 パツフ(尊大自負)…タリー、マーシヤル氏 オークシヨニーア(競売屋)………………… …………………クラレンス、ゲルタード氏 ディシペーシヨン(放蕩)…………………… ……………………フレツド、ハントリー氏 エージ(老年)………ロバート、ブロワー氏 (梗概)…愛を求むる諸々の女は誠の愛を求 めざる可からず。美と青春と貞節とを其身 の宝とせしエヴリーウーマンは一度愛を求 めて人生の舞台に出づるや或時は富の光に 眩惑し又時には汚れたる熱情に惑はされ放 縦の生活を送る内、やがて先づ貞節は彼女 を離れ美と青春も続いて離れ只だ残るは敗 残の我身一つと成る。されど誠の愛の化身 とも云ふべき彼女の幼馴染なる若き医師は 精神も肉体も共に衰へ果てし彼女に対し尚 昔と変らぬ深き愛情を有し居たりき。此処 に於てエヴリーウーマンは初めて我が過去 の誤りを知り誠の愛は世の何物よりも貴き ことを知る。  説明者 鶴野一声 石野馬城 高岡黒眼 【中央】 《割書:旬刊|雑誌》キネマ旬報《割書:高尚|優美》定価金廿銭 赤坂区溜池町卅番地 キネマ旬報社発行 《割書:月刊|雑誌》活動倶楽部《割書:活動倶楽部社発行|電話下谷五〇七〇番》  (定価七十銭・振替東京四四一八一) 《割書:月刊|雑誌》活動之世界《割書:海の美人号|愈々現はる!》 (特別号定価八十銭)活動之世界社発行 【左頁上段】     内外               S坊    海の彼方 ○五月下旬にパラマウント映画「北方の寵 愛者」五巻ドロシー、ダルトン嬢エドウイ ン、オーガスト氏マーガレツト、マーシユ 嬢出演、ジエー、チヤールス、ミラー氏原 作アール、ウイリアム、ネール氏監督でダ ルトン嬢「ユーコン河の侠妓」以来の傑作品 ○ユーゴ  バリン氏は独立後第三回作品 「アベ、マリア」を此程完成した。第四回作 品は「ゼーン、アイル」で同じくホドキンソ ン社より発売さる可く第五回映画は矢張音 楽的な題名で「ホーム、スヰート、ホーム」 ○グローリア、スワンソン嬢の第二回パラ マウント映画はアリス及びクロード、アス コー氏原作小説「シユラマイト」である。 ○めつきり売出したハロルド、ロイド氏次 【左頁中段】 回喜劇映画は「俺がする!」である。 ○「男は結婚するか?」の題名の下にジエー ムス、クルーズ氏はロスコー、アーバツク ル氏及びルース、ストーンハウス嬢の監督 をしつゝある。嬢は看護婦の役を演ずる。 ○チヤールス、レー氏は嘗てフエーアバン クス氏又は故ゴンザレス嬢が背景にした米 国三大公園の一なるアリゾナのグランド、 ケニヨンを漫遊後羅府に到著直ちに次回映 画「早起きの鳥」の撮影を開始した。相手女 優はメリー、アンダーソン嬢と決定。 ○パツト、オマーレー氏とマージヨリー、 ドー嬢共演のマリオン、フエーアフアツク ス映画「欺きつゝある真実」は六月上旬完成 ○前号で一寸紹介した新進花形ガーレス、 ヒユーズ氏今後ヴアイオラ、ダナ嬢と三本 の映画に共演する。内一本は前号に書いた 「人生のかゞり所の滑稽」でありこれは既に 完成された。然して其後は氏自身の作品を 製作しメトロ社より発売すると。 ○過去一年間ジエツス、エル、ラスキー氏 と契約せる作□【者?】は十数名の多きに上つた。 アーノルド、ベンネツト氏ジヨセフ、コン ラツド氏ゼームス、エム、バリー卿イー、 フイリツプ、オツペンハイム氏アベリー、 ポツプウツド氏ロバート、ヒツチエンス氏 ヘンリー、アーサー、ジヨーンス氏コスモ ハミルトン氏ハーヴエー、オヒツギンス氏 エドワード、シエルドン氏サミユエル、マ ーウイン氏ゼー、エー、ピー、シヤーラー 氏ギルバート、パーカー卿エリノーア、グ リン夫人ダブリユー、ソマーセツト、モー ン氏タムソン、バツハナン氏リタ、ウエイ マン夫人ジヨージ、バツターロー氏等。 ○マツクス、ランダー氏はロバートソン、 コール社を退社し未だ入社名不明。 【左頁下段】  透徹たる陥穽   亀田矮鶏  「五万人の人員と三ヶ年、五百万弗を費 したる大作品」などと云ふ恐ろしく多数な 数字的の劈頭文、広告文を読まされた時、 そこには嬉しさもなければ又その映画に対 する期待も消失せて、唯、残るは浅果かな 幼稚極る当事者の透徹たる陥穽!  たゞ多額の金額を浪費し、芸の出来ない エキストラを大勢集め、そして捗取らずに グヅ〳〵長い間を撮影したのが果して良映 画だらうか。否、優秀映画は到底こんなも のに依つて構成されるものではない。こん なトリツクにかゝる観客も低級だが、又そ のトリツクをかけんとする当事者の無脳も 責めないわけにはゆかない。  芸術を解する事の出来ないなぞと非難さ れたヤンキーですら、近頃では此の如きミ リオン、ダラー、プロダクシヨンを捨てゝ 真の意義ある、そして人生観を描写した、 金のかゝらぬヒユーマン、ピクチユアーに 走つたと云ふ事ではないか。然るに我等フ アン一部の者は無価値な映画に執着してゐ る輩が数知れない程ゐる。あゝ、何時にな つたら一体、"AS IN LIFE" と云ふヒユ ーマン、ピクチユアーに恋ふる時が来るの だらうかしら………。 大正十年六月二十三日発行 デンキカン・ニユース 第百三十号 (三)