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まにかはとみゆ大将殿もかきりなくきゝおとろき
給てまつきこえ給へり六条の院よりもちし【注①】の大殿
よりもすへていとしけうきこえ給山のみかともき
こしめしていとあはれに御ふみかい【書い】給へり宮はこの
御せうそこにそ御くしもたけ給日ころをもくなやみ
給ときゝわたりつれとれいも【注②】あつしう【注③】のみきゝ侍
つるならひにうちたゆみ【注④】てなむかひなきことをはさる
ものにておもひなけい給ふらむありさまをしは
かるなんあはれに心くるしきなへての世のことはり
におほしなくさめ給へとありめもみえ給はねと
【注① ちじ(致仕)=仕官をやめること。辞職。】
【注② いつも。】
【注③ 篤し=病弱である。】
【注④ 「うち」は接頭語。気がゆるむ。油断する。】