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かたみにうちいて給ふ事なくそむき〳〵【注①】になけ
きあかしてあさ霧のはれまもまたすれいのふみ
をそいそきかき給いと心つきなし【注②】とおほせと
ありしやうにもはい【注③】給はすいとこまやかにかきて
うち お(を)【左に「ヒ」と傍記】きてこそふき給ふしのひ給へともりてきゝつけらる
いつとかはおとろかすへきあけぬ夜の
夢さめてとかいひしひとことうへよりおつるとやか
いたまへらんをしつゝみてなこりもいかてよからむなと
くちすさひ給へり人めしてたまひつ御かへりことを
たに見見つけてしかななをいかなることそとけし
【注① 互いに背を向けているさま。】
【注② 心づきなし=不愉快である。】
【注③ ばい(奪い)=「ウバイ(ヒ)の頭母音の「ウ」の脱落した形。他人のものを無理に取る。】