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於(おゐ)ては棄(すつ)る事(こと)なし。早(はや)く人民(じんみん)の困苦(こんく)救(すく)はるべしと有(あり)しかば。泰村
こゝに疑(うたが)ひ解(とけ)て。政泰(まさやす)をも帰国(きこく)なさしめ。再(ふたゝ)ひ門(もん)をぞひらきける。嗚呼(あゝ)
時頼(ときより)已(すで)に泰村(やすむら)が為(ため)に計(はか)られんと做(し)給ひながら。誅罰(ちうばつ)もなさで。却(かへつ)て度々(しば〳〵)
辞(ことば)を丁寧(ていねい)にして。其乱(そのらん)を脩(おさ)めんとし給ふ。寛仁大度(くはんじんたいと)且(かつ)は其罪(そのつみ)を憎(にく)
めども。一門(いちもん)親族(しんぞく)の仁愛(じんあい)に。その人(ひと)を憎(にく)み給はざるこそ有難(ありがた)けれ
参考北條時頼記巻三畢