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翻刻
参考北條時頼記図会巻四(さんかうほうでうじらひきづゑまきのよつ)
洛士 東籬主人悠補編
筋違橋合戦三浦家滅亡話(すぢかひばしかつせんみうらけめつばうのこと)
人者(ひとは)可(べし)_レ欺(あざむく)天者(てんは)不(ず)_レ可(べから)欺(あざむく)矣と。誠(まこと)なる哉(かな)。三浦前司泰村(みうらのせんじやすむら)。従来(じゆうらい)の
隠謀(いんばう)。既(すで)に事(こと)成(なら)んとするに及(およ)んで。天(てん)時頼(ときより)を助(たすけ)て。計策(けいさく)忽(たちまち)に崩(くづ)れ
しかば。泰村(やすむら)己(おの)が罪(つみ)己(おのれ)を責(せめ)て。倉卒(にはか)に叛逆(ほんぎやく)の簱(はた)を飜(ひるがへ)せしを。時頼(ときより)
国家(こくか)の騒(さわ)きを鎮(しづ)めんがため。態(わざ)と其罪(そのつみ)を問(と)はず。却(かへつ)て和平(わへい)を調(とゝな)ふるを。
泰村兄弟(やすむらけうだい)それと暁(さと)らず。己(おの)が権(けん)には時頼(ときより)さへ。畏惶(おぢおそるゝ)と心(こゝろ)に慢(まん)じ夫(それ)より已後(いこ)は
猶更(なほさら)に権勢(けんせい)を恣(ほしいまゝ)にし。諸大名(しよだいめう)をも蔑(ないがしろ)にし。我意(がい)我慢(がまん)増長(ざうてう)せしかば。暗(あん)に
恨(うら)みを結(むす)ぶ者(もの)又(また)少(すくな)からず。爰(こゝ)に秋田前城助入道覚智(あきたさきのじやうのすけにうだうかくち)。同(おなじく)男(なん)景盛(かげもり)は。倩(つら〳〵)
三浦泰村(みうらやすむら)が動静(ようす)を伺(うかゞ)ふに。平和(へいわ)のゝち聊(いさゝ)か慎(つゝしみ)の色(いろ)もなく。時頼(ときより)が仁慈(じんじ)に
驕(をこ)り。奢侈(しやし)日々(にち〳〵)増長(ざうちやう)して。傍若無人(はうじやくぶじん)耳目(にもく)を驚(おどろ)かす。斯(かく)てあらば我家(わがいへ)