翻刻
【右丁】
一平綾は木機ふぐせ二枚宛にて蹈竹二本を片足にて
一本つゝ蹈なり
右織物之地合は此九品の外ある事なし其品に
寄て地合は此九品の中を以て織て花紋を引て
横糸にて彩色する花紋の仕方或は花紋の大小
又は金糸の入不入或は平金糸捻金糸の太さ細
さ等にて織物の名目替り又花紋の蹈懸にて織
るの品あり委曲は口伝あり
機織彙編巻之三終
【左丁】
機織彙編巻之四
錦織(にしきをり)製方
一/初(はしめ)蚕(かいこ)より取上る糸しまたに結ひ置なり次に蒦(わく)へ取
直し其糸を水か湯にてしめし二本【注】合て莩に取り
つむに懸て是を捻りなから蒦へ取る也跡先の糸
口を留てわなにして所々を三ッあみに編なり夫
より蒦を外(はづ)し煉(ねる)なり煉上て水にて濯(すゝ)き乾(かはか)し上
染る也染上又水にて濯き手にてはたき干(ほし)上る也
色によりて天日を嫌(きら)ふ黒は晴天に干上け紺花色
も同し薄(うす)浅黄又は色かわり物は蔭干(かけぼし)也右干上け
て糊(のり)をする也尤糊は竪糸(たていと)の糊はふのりを用ゆ横糸
の糊は色によりて紺屋(こうや)糊又わらびのりを用ゆ又葛
も用ゆるなり大慨(たいがい)しやうふ糊なり糊の引方口伝
【注 「二本」はNDLの翻刻本では「三本」とあり。】