翻刻
味(み)を奉(たてまつ)り乳母(にうぼ)の称(しよう)を汚(けが)し
金剛宝山根生密院(こんがうはうざんこんしやうみつゐん) 延寿寺(えんじゆじ)と号(がう)す
不忍池(しのはずのいけ) 《割書:又 篠輪津(しのわづ)|に作(つく)る》 東叡山(とうえいざん)の西(にし)の麓(ふもと)にあり江州琵琶湖(ごうしうびわこ)に比(ひ)す 《割書:不忍(しのはす)とは忍(しのぶ)の岡(をか)に|対(たい)しての名(な)なり》
広(ひろさ)方(はう)十丁 許(ばかり)池水(ちすい)深(ふか)ふして旱魃(かんばつ)にも涸(かる)ることなし殊(こと)に蓮(はちす)多(おほ)く花(はな)の頃(ころ)は紅白(こうはく)咲乱(さきみだ)れ
天女(てんによ)の宮居(みやゐ)はさながら蓮(はちす)の上(うへ)に湧出(ゆしゆつ)するが如(ごと)く其(その)芬芳(ふんはう)遠近(ゑんきん)の人(ひと)の袂(たもと)を襲(をそ)ふ
風土記曰豊島郡篠輪津池貢鯉鮒鰻魚鴻雁鸛鶴鷺
鴨等周行十里許程旱日水不涸霖雨不為害祈旱
雨人詣于茲所祭瀬織津比咩也 云 云
中島弁財天(なかじまべんざいてん) 不忍池(しのはずのいけ)の中島(なかじま)にあり当社(たうしや)は江州(ごうしう)竹生島(ちくぶしま)のうつしにして