翻刻
引(ひき)回千(ホイツウン)を出す也 八碗菜(わんさい)十 碗菜(わんさい)のときも
菜数(さいすう)四五 椀(わん)の後(のち)点心(テウジン)を出し醒酒湯(スインツイウタン)を
出し又 菜(さい)を出すなり
○火腿(ホートイ)制法(せいほう)《割書:一名 臘乾(ラカン)臘月(らうげつ)寒中(かんちう)製(せい)|するゆゑ臘乾(ラカン)といふ》
寒中(かんちう)猪(ぶた)の股(もゝ)を足付(あしつき)ながら一腿づゝ切り
とりよく洗(あら)ひ毛(け)を取(とり)さり暫(しばら)くさらし
乾(かわか)し凡(およそ)肉(にく)一 斤(きん)に塩(しほ)二十目 程(ほど)の積(つも)りを
以(もつ)てよくすり入 日(ひ)に乾(かわか)し寒風(かんふう)のあたる
所(ところ)に十日 程(ほど)つるし置(おき)又 塩湯(しほゆ)を冷(さま)しその
内(うち)に浸(ひた)し日(ひ)に干(ほす)こと四五 度(たび)にして能々(よく〳〵)さらし
乾(かはか)し前(まへ)のごとくつるし置(おく)なり
○肉類(にくるい)を早(はや)く煮和(にやわら)ぐるには鍋(なべ)の内へ肉豆寇(にくづく)を
ニつ三つ程(ほど)入 煮(に)れば和(やわら)かになる也しかし肉(にく)の
味(あぢはひ)よからず随分(ずいぶん)細火(ほそび)にて緩々(ゆる〳〵)和(やわら)ぐにしかず