翻刻
○南京(なんきん)の部(ぶ)
当時(たうじ)清国(もろこし)四百余州(しひやくよしう)の内(うち)江南(こうなん)浙江(せきこう)
及(および)海岸(かいがん)の湊商人(みなとしやうじん)の交易(こうえき)是(これ)を一般(いつはん)に
南京(なんきん)といふ朝暮(てうぼの)平食(へいしよく)菜数(さいすう)は鮮(ぶたの)
肉(にく)鶏(にはとり)魚(うを)類(るい)時々(とき〳〵)有合(ありあひ)の野菜等(やさいとう)とり
まぜ煮(に)て是(これ)を食(しよく)す尤(もつと)も朝(あさ)は粥(かゆ)に
干菜(ほしな)醤瓜(うりづけ)《割書:【左ルビ】|ウヤンタワア》干蘿萄(ほしだいこん)《割書:【左ルビ】|カンローフウ》等(とう)を食(しよく)し魚肉(ぎよにく)
菜類(さいるい)は昼食(ちうじき)晩飯(ばんしょく)に用ゆ
○凡(およそ)村落(いなか)の小戸(こぐらし)は食飯(しよくはん)にしな〴〵まぜ
粉(こ)を飯(めし)に炊上(たきあげ)ていまだかわききらざる
うち鍋(なべ)へいれまぜしばらく悶蒸(むし)て食(しよく)す
分量(ぶんりやう)不同(ふどう)あり麦(むぎ)を丸(まる)にてまぜることなし
其外(そのほか)大豆(だいづ)小 豆(づ)黒豆(くろまめ)粟(あは)黍(ひへ)等(とう)時(とき)に応(おう)じ