翻刻!草双紙の世界

コレクション: NDL鳥居清長

花の春上手談義 2巻 - 翻刻

花の春上手談義 2巻 - ページ 10

ページ: 10

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つめの さきに ひをと ぼしみた    【爪の先に火を灯し】 いものも みずうまい   【見たい物も見ず】 ものもくい たいとも おもはずよい  【うまいものも食いたいとも思わず】 ものがきたい ともおもはず  【良いものを着たいとも思わず】 かねばかり ためる ものは     【金ばかり貯める者は】 大ごく 上【大極上】の ごしやう【後生】 ねがい まづ さい ほう じやうど【西方浄土】の しう【衆】はおう ごんのはだ【「黄金の肌」…仏の身体の黄金色の肌。転じて有難い肌、遊女などの肌をいう。】へ そのひかる ものをたんと もつて そのそばに いればごく らくのつき やいとうせん【極楽の付き合い同然】 しんだところは たつた六もん【六文】なれど あとによいものを たんとのこしておく ゆへはつものつくし【初物尽くし】の 大ほうし にあい ほとけな かま【佛仲間】のみへはよしふだんうまい ものをくいつけねは十万おくと【「十万億土」=「十万憶仏土」に同じ。この世から西方の極楽浄土の行くまでにある無数の仏土(仏の住む国土)。】の なかたび【長旅】の くいものにもこまらずぼん【盆】にきても ひやうのよごし【冷卯の汚し?=おからの和え物?】もずいきやい【芋茎あえ】もうまく くへますを□のはへいぜいなら わしがら【習わし柄】ねてもさめてもかのもの をたんとためたすへ 【挿絵内】 そのくらいで   よかろふ いわしを  かつたことは  ないそうだ