翻刻
【右丁】#1
苗葉(へうやう)肥大(ひたい)初生は竹筍(たけのこ)の如く黒点(くろきてん)あり
長すれは幹(みき)硬(かたく)して竹(たけ)の如く中空に
して節あり大なる物は花瓶に造(つく)る
へし秋月(あき)茎(くき)高さ七八尺 節間(ふしのあいた)に淡(うす)
紅花(あかきはな)を開(ひら)き小莢(せうけう)を結ふ紅色(こうしよく)にし
て花に勝(まさ)れり備急本草(びきうほんさう)越州(ゑつしう)
虎杖(こしやう)なり
【左丁】
蕕 めひしは
又すまうとりくさともいふ田野道傍甚多し夏月実より生す結縷草(けつるさう)《割書:し|ば》に
以て茎(くき)葉(は)肥大(ひたい)節(ふしの)間より根を下し地(ち)に搨(たう)す秋月 穂(ほ)を生して岐(また)あり鳥(とり)の足の
形にして細し此草甚 苗(なへ)を害(かい)すれとも去かたし爾雅(しか)及(をよひ)本草拾遺(ほんさうしうい)に酋(ゆう)と書(しよ)す然るを時 珍(ちん)蕕(ゆう)
に改て左伝(さでん)の《振り仮名:一■一蕕|いつくんいつゆう》#2の蕕(ゆう)と同 物(ふつ)とするは誤(あやまり)なり
#3めひしは
#4をひしば
おひしはは葉 稍(やゝ)闊(ひろ)く茎(くき)
肥(こへ)て一根(いつこん)叢生(さうせい)し穂(ほ)はめ
ひしはよりこへたり
#5蕕 四種