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【右丁】
レヘ乗廻スヲ見テ倭文ノ馬埒へ入事口伝
一 スハシリノ時三ツ鞭ヲサス初ノムチハ御所ノ屋西ノ北ノ
柱ヲサス中ノ策ハ同方中ノ柱ヲサス後ノムチハ同南
ノ柱ヲサシテ打也
一 スカケノ時月形ヲ乗ヤウ埒ヨリ前ニテ埒へ入 様(サマ)
ニノルヘシ埒ヘ入テノレハ埒ヘハマル也
一 タトイ子細アリテ料簡ニ上三番或ハ一番ノ外ハ三遅
ニテ乗トモ十番ハ一番ノ如クルヘキ也
【左丁】
一 折カヘシニテ乗ルト云ハ三遅也巴ヲ乗一コフリシテ
出ス也三遅勝負ニ乗ルト云ハ巴ノ輪ヲ乗テスクニ
出スヲ云三遅巴ニテ出スへシナトモ云也
五月五日乗尻之次第
一 四月廿日前後ニ中指トテ座ノ次第ヲ定也
一 同廿八九日ニ小中指とて有両度共ニ所司役儀
ニテ調之
現代語訳
【右丁】
辺りを乗り回すのを見て、倭文の馬を埒へ入れることについての口伝である。
一 素走りの時、三度鞭を指す。初めの鞭は御所の屋の西の北の柱を指す。中の鞭は同方向の中の柱を指す。後の鞭は同じく南の柱を指して打つのである。
一 素駆けの時、月形を乗る様は、埒より前にて埒へ入る様に乗るべきである。埒へ入って乗れば埒へはまってしまう。
一 たとえ事情があって考慮により上三番あるいは一番以外は三遅にて乗るとしても、十番は一番のように行うべきである。
【左丁】
一 折り返しにて乗ると言うのは三遅である。巴を乗り、一つこうじをして出すのである。三遅勝負に乗ると言うのは、巴の輪を乗ってすぐに出すことを言う。三遅巴にて出すべきだなどとも言う。
五月五日乗尻の次第
一 四月二十日前後に中指といって座の次第を定めるのである。
一 同じく二十八、九日に小中指といって行う。両度とも所司の役儀にて調える。