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翻刻
【上部 右】
鯤鯨(くじら)は七里(なゝさと)を潤(うるほ)はし
鯰(なまづ)は四里四方を
動(うご)がし諸職(しよしよく)の腕(うて)を
振廻(ふりまは)させ自在(じざい)に儲(まうけ)さする
うへ銭車(せにくるま)のめくりよくして
富貴艸(ふうきぐさ)の花をちらし生芝(おひしば)の
芽出しを茂らせ貧福(ひんふく)を
交(まじ)へて正斧(しやうきん)を下(くだ)すとかや
【小判の舞う中の文字】
大国のつち
うこかして
市中へ つむそ
宝の山を めでたき
【見出し】
大鯰(おほなまづ)江戸(えど)の賑(にぎは)ひ