翻刻
地の大に震ふ事を考ふるの伝
爰に水内郡山中梅木村の分村に城の越といふ
処あり民の竃戸讒に四五軒あり此辺
なる山のあはひに深き沢あり其低き事
一丈有余にしてそこに四方九尺はかりなる
大石あり然るを廿四日の夜大地震発して
此石動き出し高き城の越に登りて
彼の民屋なる廻門を打破り表にまろひ出
前なる処の少しく小高き麦畑に至りて
爰に止まる然れとも家族一人たにも
怪我ある事なし抑〳〵一丈有余低き
沢の中より動き出し
高き麦畑に登りし怖しさよ
夫には引替て怪我無事社【こそ】
不思義なれ是全神仏
扶護なるへしとて
止まる所に七五三引張
りて尊敬するとかや
豊田酒店の貧主釃の喜源しるす