翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

麗斎叢書. 20 - 翻刻

麗斎叢書. 20 - ページ 36

ページ: 36

翻刻

 からず異国の辱しめに遇しハ開闢以  来初てなり弘安の頃ハ壱岐對馬の二嶋ハ  異人に攻取られし也然るに少しも疑心  を生せす終に打破りし也一度も兵を交  し事もなし蘭学者恐赫のをとし【「とし」右旁に「本ノマヽ」】らくらい  挙国戦栗して腰抜たり末世とは云なから  餘り卑劣なる事ならすや外藩の諸侯の手  前を恥る也と云事を止メされハ四海一家  とは云へからず体裁にのミ苦むハ愚朦の  極メと云へし万事諺に云負をしみに  いふ事をやめさへすれは武備に充実す  へし下向を恥ち同し了簡の者斗の評  議俗に云小田原評定と云もの也北条氏政  関八州を領して武道の心掛真ならず関左  の大軍ハ有なから上杉謙信か八千の小勢  にて城下迄攻入られしかとも評定決せず  小田原の城蓮池門も打破られしなり 一御国の為と云事人々云へとも御国の  大切君を大事とは夷人の奴僕に成  ても国中の人も損せす君の御命全  く自身にも壽命の盡る迄ハ甘き物を  食ひ居らんと思へるが御国の為成や  又ハ日本国をハ少しも異国のもの共に  穢させすたとへ人種ハ盡るとも異人の  侮りを受さるが御国の為成や我等は