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危急之御時節と奉存候
此条ニ至逆徒弥己か奸謀を顕し候其子細者今弊政
御改革と申者前ニ井伊安藤二奸之逆轍を御改革
云々申たる同し事ニして其主意者自分共之申条ニ
随ひ被成外夷打拂と申を只今之御役方ニ而者とても
成就不仕候間午年以来御咎被 仰付候方被乞再勤被
仰付其方ニも天下之御政事御任せニ相成扠ケ様ニ申上候
天狗連共を始め諸国同意之者共を集め存分ニ仕度との
事ニ有之然れ共天下之御政事此逆徒之趣意ニ随て
御改革可相成様無之事ハ逆徒自分も能承知ニ可有之
然ルを如是成さる時者天下之大小名各
幕府を見放し己か叛逆ニ与し候様可相成と天下之
人ニ勧度存候下心を流石ニさも難申処より自分々々之
国而已固候様成行候抔申教候言中ニ忽隠謀之底意
相顕候へ共如何程勧め候迚誰人か累代高恩を蒙り候
公邊を見放し逆徒ニ与し候人是あらんや○外夷之御扱
さへ御手ニ余りける者午年之秋柔弱無道之徳川之家
格を取上云々申処之意氣ニして
幕府を侮り衰弱と致即天下之大小名ニ叛かし
めんと相謀り候下巧ニ候○當時日本国中之人心
市童老卒迄も夷狄を悪ミ不申者壱人も無之
云々とは逆徒之言をまたす誰欤是を思ハさらん
况執政方ニて不思召事あらんや然ルを此又勢に
市童老卒迄も悪ミ候夷狄を
公邊之御役人方のミ世間之人氣ニ反し候と候て諸人ニ
幕府を背かしめんと巧たる其底意推て知るへし
○夷狄誅戮を名として簱を揚候大名有之候ハヽ
天下者大事其方ニ心靡き候事疑なしとは
逆徒自分夷狄打拂を名として簱を揚んの隠謀
をはるかに唱へてあらハすものや然共逆徒己か奸謀
之妨に不相成候人をバ真実外夷と親睦いたし候ても
其人の事をば更ニ不唱己か悪謀之妨となる御方々
をば外夷嫌ひと知り候ても強て虚名を負ハせ候て
悪ミ候を以て相考候へ者夷狄打拂と申ハ名目斗ニ而
別ニ隠謀之次第ある事ハ申まても無之顕然たる事ニ候
皇国之俗ハ君臣上下之大義を弁し忠烈節義之