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敵をふせき其外天の時に臨て千変
万化の計略有三番目に地と云ハ遠
近廣狭とあつて所はゆるやかにして
難所は歩行立よろし狭地とせまき
所は小勢にてよろしく死地とハ味方
引く事ならぬ地ハ皆死地とするを云また
生地と云ハ味方守りよろしき天地の理の
理はいろ〳〵有又四番二将といふハ中〳〵
紙筆にハ申難き事なれ共将ハ智
なると有と中〳〵智恵斗にもあらず
又利口発明斗にもあらず学問の廣き
にもあらず弓馬槍剣長刀の奥儀を極
めたるにもあらず又語道ニ発して三世に
通達したるにもあらず只能々人情に
通し抜通りたる主の下たるもの敵と
なり味方となりてさま〳〵の人心をよく
知り意味深長の情合に通したる
大将の事也又五番に法といふ事ハ
孫子の兵書にある如く治は曲制官
道主用なり先怒制とは軍の備時
じやモウ汐かさして来る深ひ処へ往て
又別の咄しを仕様猿頬汐吹蛤初め