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坂下明神下仲町谷中くつれたる家居も
なく坂下より二まち三まち茅町より切通し
廣小路より裏御徒丁長者町
御成道の邊りまておなしさまに焰となり
石川井上大関黒田小笠原堀内藤なとの
国つ守燒されハ崩る
堀の御家にてハしにらせたるもの百人に
あまりて奥かたも湯嶋天神のうらさかに
かヽり本郷へ退玉ハんとせしか石段くつれ
のほりかたかりしほとに取てかへし神田
明神の前まてのかれ玉ひしか駕籠の
中にて俄に失玉ひしと其邊に住居する
吉五郎といふものかたりて其後庄内の
御内人黒川一郎と云もの其御内の人より
聞しとてかたりけるか其折しも奥方ハ
ミこもりて八月になんなり玉ひしよし
あハれにもまたいたハしけれ
根津下谷より西のかた本郷にてハ加賀の
御家のミすこしハくつれつれとまるては
けしくもあらさりしにや大塚の西なる鬼子
母神のほとりのミ三丁四丁やけうせ壊たる
家居いと少なし小石川水戸の御家に
のミしにうせたるもの百三十人あまりにて
御家の北なる小笠原とかいへるは君も内君も