翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

出雲紀行. 20 - 翻刻

出雲紀行. 20 - ページ 16

ページ: 16

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言しほとに来れるもの也けり貞輔は今年二十一歳にて をとつ年の秋津軽を出て駿河国静岡中学校の 教師中村敬介方の塾にありしかと去年教師敬介 東京にめされて出しより学友は人手をわかちて諸国 めくりありきて西京にて出会東京にものすへき契り なりけりとそさて此人今月六日周防の山口を出て 石見の津和野に着宿入せる否大震ふるひける程に 二階より飛下りしに其家はいふに不及あたり なへて砕け潰れたりとなん其夜野宿して七日 浜田にて野宿し八日何とかいへる所にて野宿せりとなん 石州路三日いつ方もかくのことくにて十方にくれ けりとそ扨出雲路はいかにと尋ぬるに山陰道は なへてかはる事なしといへれは今はすへなし安芸路ゟ 西京にと志して石見の何とか言へる所より備後を さして何とかいへる所に行着て漸宿入せるに そこに松江より出て行とまれる旅人に相宿りして こなたの事聞しに松江に潰れたる家は一軒もなし といへるほとにさらはとて又此方に向赤名と三刀屋 と二宿を経てきたれりといへりさて一首をと 望めれはよみて遣しける