翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

怪談御伽童 5巻. [2] - 翻刻

怪談御伽童 5巻. [2] - ページ 3

ページ: 3

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怪談御伽童巻三   安房国(あわのくに)浪人(らうにん)横難(わうなん)を遁(のが)るゝ事 安房国 平群郡(へぐりこほり)の内に住(すみ)ける浪人(らうにん)もと北国(ほくこく)の大主(たいしゆ)に 仕(つか)へて時(とき)めきし身なれはいさゝかの事(こと)にて人(ひと)を討(うち)て 立退(たちの)き此(この)所(ところ)にしる人ありて尋(たづね)下(くだ)りなれぬひなの業(わざ) も今(いま)はやう〳〵仕(し)なれしと思へは杖(つえ)柱(はしら)と頼(たのみ)し人さへ 亡(ほろ)び失(うせ)て世(よ)わたるつなも片糸(かたいと)のよるべもなくて朝(あさ) 夕(ゆふ)のけふり絶々(たへ〴〵)に哀(あはれ)なる体(てい)なり此 浪人(らうにん)の娘(むすめ)その頃(ころ) 十六 才(さい)に成(なり)しが容色(ようしよく)すぐるゝのみならず手(て)つたなか らずわかの道(みち)さへほゞたど〳〵しからぬにいつなるゝと