翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

怪談御伽童 5巻. [2] - 翻刻

怪談御伽童 5巻. [2] - ページ 43

ページ: 43

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朋友(ほうゆう)なれは万身(ばんしん)をかけて内外(ないくわひ)取まかなひ同国高 砂と云所へ仮(かり)の住居をしつらひてこゝに半とせ斗在 しに陸奥(むつ)の国主(こくしゆ)より召けれは参りて仕(つか)へんとお もむくに極りぬ正蔵宇根右衛門に申けるは此度陸奥 へ下り候へとも国主の御家人 召抱(めしかゝへ)へられん事はいまた治(ぢ) 定(じやう)な事と彼国にしたしき親族(しんぞく)候へは一先下り候なり 然か上は従者(じうしや)を減(げん)じわづかの人にて下り候へし長(てう) 途(ど)の事なれは御息女は伴(ともな)ひがたし此上幾何年 浪々(らう〳〵)いたし居らんもしれずかく行衛定めぬ忰事 御息女と縁組(ゑんくみ)いたし候はんもいかゞなり身の片付定 申迄は自由(しゆう)がましく候へ共 断縁(だんえん)仕たしさりなから今 迄の御 深志(しんし)何国(いづく)いかなるうらにても忘(わすれ)奉らじ折節 は文通(ぶんつう)にて申 承(うけ給ら)んとはら〳〵と涙をながし切(せつ)なる心(しん) 底(てい)御 察(さつ)し下されかしとしみ〴〵とくどくにぞ宇根右衛門 も並みだぐみ御尤 至極(しごく)せりさりながら一度むすびし縁 いかにおさなきどちなりとて親の心に任せんもいかゞ なり御 断(ことはり)仰(をふせ)の候段一通り承知(せうち)いたし候へともたとひ 御子息 不幸(ふかう)にていか程 貧敷(まづしく)なり給ひても断縁 の義は存知(そんじ)もよらず候間御身上 極(きはま)り申迄娘は 何十年ても預(あつか)り置きさふらはんわれらぞんめいの中は