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ばせめて此 主(ぬし)に成とも縁(ゑん)を結(むす)ばしめ給へと常(つね)に願(ねが)ひ
侍(はへ)りしに思はずも今 君(きみ)にま見へしは誠(まこと)に神仏の恵(めぐみ)な
らんと思へはいと深(ふか)きえにしにぞ侍るなどかたりつき
すべくもあらぬことの葉に夜も更(ふけ)て今宵(こよひ)こそ心も
下紐(したひも)も互(たがひ)に解初(とけそめ)て偕老(かいらう)の契(ちぎ)り浅(あさ)からぬ中とそ成
にけるとして母にも一入(ひとしほ)孝行(かう〳〵)に仕(つか)へ男女(なんによ)の子とも
あまたもちて年々に君より加増(かぞう)を給り家(いゑ)富(とみ)
栄(さか)へ繁昌(なんしやう)し今に其 子孫(しそん)播磨(ばんしう)美作(さくしう)に数多(あまた)
ありとぞ
怪談御伽童巻之五終
課長百談静観房好阿述前編《割書:全部五冊|先達而出来》
明和九辰歳正月吉晨
京都《割書:寺町通五条橋上ル西側| 梅村判兵衛版》