翻刻
【右丁】
におそろしきこと共なりさばかりの凶変も翌日に至つては御府内の大火
一時に消地震折々ふるふといへども格別のことなく 御仁徳の恩沢に
依て家屋敷を失ひたる軽き者どもへは夫々御手当御すくひ
米被下置四民腹つゞみを打て太平の御国恩を拝謝し
奉るとなん目出度かりける例(ためし)なり
一町数五千三百七拾余崩れ
一御屋敷弐千五百六十余軒損ず
一寺院堂社三万九千六百三十ヶ所
一土蔵の数五億八万九千七百八十六ヶ所
かゝる大凶変を縁者の為に調集(ちやうしう)せるも一返の老婆心のみ
【左丁】
鯰(なまづ)
太(たい)
平(へい)
記(き)
混雑(どさくさ)
ばなし
一席(いつせき)読切(よみきり)
◦市中庵大道子作
◦素人斎絵狂画