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人皇五十九代。/宇多(うだ)天皇と/有原業平(ありはらのなりひら)とすまふの戯をな
したまひ。帝御負ありて。高欄やぶれたること。世継物語
に出たり。しかるに/相撲節会(すまふせつゑ)の事。安元年中以来/絶(たへ)て其
名のみのこれり。口おしき事也と古記に見ゆ
/童相撲古例(わらはすまふのこれい)
/童相撲(わらはすまふ)は。人皇五十六代/清和(せいわ)天皇貞観三年。六月廿八日。
/前殿(せんでん)に/御(ぎよ)して。わらはずまふを/叡覧(ゑいらん)有しこと。三代/実録(じつろく)
に見たり。是を始として。其後さかんに行はれし事共。/国史(こくし)
/旧記(きうき)に/詳(つまびらか)なり。又人皇六十代/醍醐(だいこ)天皇御宇。/延長(ゑんちやう)六年。閏七
月六日中の六條院にて童相撲廿番はてゝ。舞を/奏(そう)す。右
方は/蘇合香(そがうかう)。左方は/新鳥蘇(しんとりそ)。次に新作の。/胡蝶楽(こてうのがく)を奏し
けり。其曲/笛(ふへ)は/忠房朝臣(たゞふさあそん)。舞は式部卿親王舞ひたまひけり。
舞終りて/船吉実(ふねのよしざね)。/萬楽(まんがく)を/供(きやう)じけり。次に/羅陵王(らりやうわう)。/駒形(こまがた)を
奏す。式部卿親王に/纏頭(かずけもの)ありけること。古今著聞集に見たり。
近世/勧進(くわんじん)になりても。諸所に子供相撲の有ことは。其始/朝庭(てうてい)
の/余風(よふう)ならんか
古今相撲大全巻之上終