東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

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古今相撲大全 - 翻刻

古今相撲大全 - ページ 65

ページ: 65

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座中にて取られしに。西村おもひけるは。/勝(かち)たらば御こゝろに やそむかん。/負(まけ)たれば/軽薄者(けいはくもの)とやおぼしめさん。いかゞせんと思ひ しが。いや〳〵/侍(さふらひ)のならひ見かぎられては/恥(はぢ)なりとおもひ/精(せい)を 出してくみあひ。/終(つひ)に氏郷に勝にけり。氏郷/無念(むねん)なりと一番と らんとて。ちから/足(あし)をふまれしかば。/近習(きんじゆ)の者共あはれ左馬介 負よよし。此度負ずは/手討(てうち)にやせられんと。おの〳〵手にあせ をにぎりけり。西村また/思案(しあん)しけるは。今度負たらばいよ〳〵/軽(けい) /薄(はく)になるべし。手討にならんは/是非(ぜひ)なしと今度も西村勝にけり。 其とき氏郷ゑみをふくみ給ひ。/汝(なんぢ)がちからは我よりすぐれたり とて/加増(かぞう)の地を出されける。是左馬介が/直(すく)なる心を/感(かん)ぜ られし故也。此とき相撲に/負(まけ)たりましかば。ながく見おとさる べきに。負ざりしこそ。武士道の/本意(ほんい)なれ   /織田信長公(おだのぶながこう)相撲御覧の事 /元亀(げんき)元年二月廿五日。信長。/岐阜(ぎふ)を御立有て翌日江州の/常(じやう) /楽(らく)寺につかせ給ふ。御/遊(ゆう)の/興(かう)を/催(もよう)されんとて。/暫(しばら)く爰に/逗(とう) /留(りう)有て。国中の相撲取共を召あつめ。相撲をぞ始られける。 皆/勝(すぐ)れたる/上手(じやうず)にてはあり。今日を/晴(はれ)と取程に。/鴨(かも)の入/頸(くび)。みづ 車。そり。/捻(ひねり)。なげなんどいふ手を。我おとらじと取しかば。何の