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道にても。すぐれぬれば。/奇異(きい)にこそ覚ゆれとて。/興(けう)ぜさせ
給ふ。見物の/老若(らうにやく)も目をすましけり。/白寺(はくさいじ)の/廉(しか)。/小廉(こしか)。/長光(ながみつ)。
/宮居目眼(みやゐげん)左衛門。/深(ふか)尾又次郎。/河原寺大進(かはらでらだいさくいん)。/鯰江(なまづゑ)又二郎。/青地(あをぢ)与右衛門
などいふ者共は。たぐひすくなき上手にて。取勝りかり。此時は
行司は/木瀬蔵春庵(きのせぞうしゆんあん)なり。鯰江。青地弐人は/召出(めしだ)され。/熨斗付(のしつき)
の/刀(かたな)。/脇差(わきざし)を下し給はり。すなはち召つかはるへきとて相具せ
らる。深尾又次郎は時服を/賜(たま)ふといへり。信長記に出たり
/豊臣秀次(とよとみひでつぐ)公相撲御覧の事
関白豊臣秀次公。相撲見物すべき間。其用意いたすべき由
のたまひければ相撲奉行丹後守を召て申付諸方を
ふれける程に。洛中洛外。/淀(よど)。/鳥羽(とば)。/桂(かつら)。/嵯峨(さが)。/鞍馬(くらま)。/白川(しらかは)。/山科(やましな)。ざい々
/辺(へん)より。我も〳〵と/集(あつま)りける。秀次公の取手共百人ばかり出て。
東のかたやにひかゆれば。西には寄の相撲二三百人ならび居けり
/既(すで)に日くれて。月山の/端(は)に出ければ。秀次公の御前の/幕(まく)をし
ぼりあげ。らうそくあまたたてさせ大名小名。右のかたに/祠候(しこう)
せらる。とかくと/時刻(じこく)うつりて後。相撲すでに始りぬ。関白殿
の相撲共。何も名を得し取手なり。寄相撲もよのつねなら
ぬもの共なれば。三十番もすぎけれども。取わけにぞみへたり