翻刻
【右丁】
一種 かたばみ黄連(わうれん)《割書:野|州》
野州(やしう)日光(につくわう)及(およひ)甲(かう)州 信(しん)州 等(とう)にあり三葉
相合(あいかつ)して苜蓿(もくしゆく)葉の如(ごと)く黄緑(うすみどり)色 根(ね)細(ほそく)
長蔓(なかくつる)をなす花一 茎(けい)一 花(くわ)五弁(いつへら)白 梅(むめの)
花の如(こと)し
一種
大葉
かたばみ
黄連(わうれん)
【左丁】
一種 五加葉黄連(ごかようわうれん)《割書:和|俗》
屋久嶋(やくしま)の産(さん)
又 銭黄連(ぜにわうれん)ともいふ京(けう)の比叡山(ひゑいさん)
甲(かう)州 金峯山(きんぶせん)等(とう)にあり葉の形(かたち)
五加(ごか)《割書:うこ|ぎ》の如(こと)くにして小なり根 蔓(つる)
にして土中(どちう)を延(の)ぶ根(ね)連珠(れんじゆ)をなす
又一種根 蔓(つる)にならず時生(とくせい)【注】する
ものあり葉も大にして厚(あつ)し
屋久嶋(やくしま)に産(さん)す根の形(かたち)菊葉(きくよう)
の物に似(に)たり
【「時生」は「特生」ヵ】