翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻28-30 - 翻刻

本草図譜. 巻28-30 - ページ 59

ページ: 59

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【右丁】 一種   はすのはかつら いぬつゝら《割書:紀州|熊野》 メイニシペルムン《割書:荷|蘭》  豊後鶴崎遠江紀州等 暖地(たんち)の産(さん)にして寒(かん)を恐(おそる)る葉(は)は円(まる)くして葉中に茎(くき)附  て《振り仮名:荷の葉|はすのは》又 蒪菜(しゆんさい)の如(こと)く大さ掌(たなこゝろ)の如(こと)く深緑色(こきみとりいろ)にして光沢(つや)あり夏月葉間に小  き淡緑色(うすみとりいろ)の花毬(はなきう)をなして開(ひら)く根は母指(おやゆひ)の大さにて皮(かは)黒(くろ)し此 薬用(やくやう)にたへず 【左丁】 通草(つうさう)  あけひ《割書:和名|鈔》 はたつかつら《割書:紀|州》  山野及ひ人家 播籠(まかき)を纏(まと)ふ蔓葉(つるは)四時 凋(しほま)す葉は一茎五葉対生して人参葉(にんしんやう)  の如(こと)くにて円(まる)く堅(かた)く深緑色(こきみとりいろ)鞍馬山(くらまやま)の名産(めいさん)木のめ漬(つけ)と云 此嫩芽(このわかめ)也と云四月  頃(ころ)房(ふさ)をなして一花三四 弁(へら)族生(そくせい)して下垂(けすい)す紫色(むらさきいろ)にして細辛(さいしん)の花(はな)に似(に)たり又白花  もあり房(ふさ)の中に一つの大なる花ありこれに実(み)を結(むす)ふ形 木瓜(もくくは)《割書:ほ|け》に似て軟(やはらか)熟(しゆく)する  ときは紫(むらさき)白色自ら裂(さけ)て肉(にく)あらわる味(あしはひ)美(ひ)なること野木瓜(やもくくは)《割書:む|へ》の如(こと)し山人 採(と)り  食(くろ)ふ核(さね)黒色 蔓(つる)大なるは大指(おやゆひ)の如(こと)く伐(きれ)は細竅(こまかきあな)ありて車輻紋(しやふくもん)あり上下 気(き)通(つう)  す今 清朝木通(せいてうもくつう)をは皆(みな)通脱木(つうたつほく)を用ゆ幅(はゝ)一二寸 薄(うす)く片(へ)【注①】きたるものあり白色にし  て木を削(けつ)るか如(こと)し 一種     みつばあけび《割書:越|後》  三葉のあけひなり蔓(つる)はあけびと同して但一 茎(けい)三 葉(やう)赤小豆(あつき)の形にて鋸歯(かゝり)あり  て菊葉に似(に)たり花実あけひと同し又大葉の物をからあけひと【注②】《割書:越|後》云 【版心の中央部に記載あり】 通草 【注① 「片」の振り仮名は「へん」ヵ】 【注② 「と」は割書の下ヵ】 【十四行下から七字目「に」は別の字(のヵ)の上から書き直したように見える】