翻刻!いきもの図鑑

コレクション: 本草図譜(くずし字)

本草図譜. 巻85-87 - 翻刻

本草図譜. 巻85-87 - ページ 55

ページ: 55

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【右丁】 一種  樹皮(しゆひ)ともにかぢに似  て葉の形円く先 尖(とか)り  実も円くして紅紫色(こうししよく)の  毛あり 【左丁】 枳(き) きこく 時枳(じき)《割書:本草和名|引雑要訣》 槌胸霹靂(ついけうへきれき)《割書:事物異|名実名》   《振り仮名:■実|ほつしつ》#1#2《割書:玉|扁》  蘇頌(そせう)#3の説(せつ)に木(き)《振り仮名:如_レ橘而|きつのことくにして》小(せう)高(たかさ)五七尺 葉(は)《振り仮名:如_レ橙|とうのことく》多剌(はりをゝし)といへるもの昔時(むかし)  漢種(かんしゆ)渡(わた)りて本邦に多(おほ)し樹葉(しゆやう)ともに柑(みかん)に似て本に剌(とけ)#4多し葉の大  さ回青橙(たい〳〵)#5に似て小く柑(みかん)より大なり夏月五弁の白花を開(ひら)く形 柑(みかん)  に似て大也後実を結(むす)ふ熟(しゆく)すれは黄色にして大さたい〳〵より小なり  味ひ甚(はなはた)悪(あし)く薬用の枳実(きしつ)と称する者は小なる時(とき)採(とる)を宜(よろ)しとす  此を本草原志(ほんさうけんし)#6に鵞眼枳(かかんき)実と云 枳殻(きこく)と云る物は秋に至(いた)り長する  物をとりて製(せい)する物(もの)也 枳実(きじつ)枳殻(きこく)ともに漢渡(かんと)の物といへとも疑物  を雑(まし)ゆ和にも又疑物 多(おほ)し枳実の真(しん)を分(わか)つには穣(しやう)す数(かす)多くして  十二三あるを真(しん)とす且枳実枳殻両品ともに外皮(くはいひ)黒(こく)色になるといへ  ともこれを刻(けつ)る時は青みあるを真として別(わか)つへし