翻刻
【右丁】
《振り仮名:酸棗|き【さ】んさう》
【左丁】
白棘(はくきよく) なつめのきのはり
此品は前条の酸棗(のなつめ)の樹(しゆ)に生する刺なり大樹にもありといへとも小(ちいさ)きゆへ
若木(わかき)の物を採(と)り用(もち)ゆへし
蕤核(ずいかく) 𦳚(し)《割書:本草和名|引釈薬性》 蕤核樹(すいかくしゆ)《割書:救荒|本草》
和産■#1詳(つまひら)かならす西湖の説(せつ)に古人とりはますを
以て充(みつ)といへとも非(ひ)なりと云る漢種の物長崎の官園(くわんゑん)
にあり樹の高さ五六尺枝も茎(くき)も刺多し葉は枸(く)
杞(こ)に似て狭(せはくし)て細(ほそ)しといへり此物(このもの)未た目撃(み)されは爰(こゝ)
に図を略(りやく)す実は舶来あり形円く扁(ひらた)くして紋脈(もんみやく)
ありて黒褐色なり薬舗(くすりや)に郁李(いくり)仁を以(もつ)て偽(いつは)
る物あり《振り仮名:宜く|よろしく》択(ゑら)ひ用(もち)ゆへし