翻刻
のくちにてたいめんし給へりいと心はつ
かしけになまめきて又このたひはねひ【ねび=老成、成熟】ま
さり給にけりとめもおとろく【目も見張る】まてにほ
ひ【気品ある美しさ】おほく人にもにぬ【人にも似ぬ=人並みはずれた】ようい【用意=深い心づかい】なとあなめて
たの人やとのみみえ給へるをひめ宮は
おもかけさらぬ人の御事をさへおもひいて
きこえ給にいとあはれと見たてまつ
り給つきせぬ御物かたりなともけふ
はこといみ【言忌み=言行を慎むこと】すへくやなといひさしつゝわた
らせ給へき所ちかくこのころすくして