翻刻
いにしへのかねしろくきらめくすちなか
らむ鏡もとし月をし【強調の助詞】ふれ【経れ】はおのつから
むらくもなすくもりもいてきぬへしされは
いまやうなるものからあふひ【唐葵=タチアオイ】やつ花【茅花】かた【形】
のかゝみをらてむまきゑの箱にいれたるなと
うちみるよりきら〳〵しくはなやかにかゝや
きたらんはいにしへのにもまさりてめてたし
とおほゆるそかし[い]てや【以下折り目】
かくこそあらめふりにたるつし【厨子】あるは
てはこ【手箱】なとのそこにうつもれたるしみの
すみかよりとうて【取う出】たる古代なるゑよりも
いまめかしきかたさへそひて見るにうち
ゑまるゝはをりにつけことにふれてうつ
りゆく人の心のさかにこそ
文化とゝせあまりひとゝせやよひついたちの日
平由豆流