翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

武家物奇談 : 3巻 - 翻刻

武家物奇談 : 3巻 - ページ 17

ページ: 17

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【右丁】 とふざい〳〵あまりゆふしのけものばかりゆへこれより二でうはまことのゆふしをあら はしごらんにいれますそのため口上さよう  難波津梅(なにはづむめ)の怪(くはい) 源のよしつねつのくに【津の国=摂津の国の古称】あまがさき にてあやしき葉花ものを 見給ひころう【古老】をめして たづねられしににんとく てんわうのおんときこの 花(け)ものふゆこもりとよみし 葉花(はけ)ものなるよし 申ければゆへ なく人のうたん ことをなげき給ひ べんけいをめして せいさつ【制札】をたて られしとなん  其文に曰 一此花物妖怪ニ無所也 花物ニ彊ル童蒙者 天永紅葉之例不任 一眼光者一心可居 【左丁】 とたつひつ【達筆】にしたゝめおきしとはなりぬ 〽このけものゝのいづる ころはふゆより もよふしはるを さかりといづるなり こち【東風】とと【「と」のダブリヵ】いへる かぜまたなま ぬるきよふず【南風 注】と いふかぜとともに にほひはなをとをし まなこは日月のごとく ふしはきのねまでさけ した三ずん【舌三寸】といへども たんざくのしたを だしゆきゝの 人に見らるゝとなり 【注 「ようず」=南海道地方で主に春の夕方に吹く南風をいう。なまぬるい雨もよいの風で、物を腐らせたり頭痛を起こさせたりすると考えられていた。】