翻刻
【右丁】
発端(ほつたん)
しゝはわがこを
たにへすて
いきほひを
見るといふ
そのたかき
へいをいつ
くやと
たずぬ
るに
ある人
か
た
り
ぬ
とう
ちをさる
こと二千里に
してせんじやうが
たけといふこせん
じやう【戦場ヶ岳といふ古戦場】ありたかねに
しゝなくてあやしき
ものおほしこのすそ
【左丁】
のをのぢんといふむかふに
つるぎのなかやまありしにんの
くはいあつまりしゆへしびとの
やまをつくとはこれなるかふもとに
くび十けんのまちやありいへのむねに
とりべのけむりたつまたたかねにいき
ほいふるいしふけものありいでたち
しとやかなれどすへにはおふかみ【狼】のごとく
あれあるきやまのかい【山の崖】よりはぐんびやう
うんかのごとくいでこのとき
ひはなをちらすひのたま
くうちうをとびちがひふもとに
ひやうでうしといふふるてらあり
このちへちぼうけいりやくのこつたるを
うづめしゆへよな〳〵きこゆるかんけんの
こへはこたまをなしちじんゆう【知仁勇】の
三とくはみづのあはときへておそろ
しきことようぐはいのごとし
さればよにようぐはいをかたる
べからず