翻刻
【右丁】
岩田(いわた)川(かは)茂森(しげもり)の怪(くはい)
いまはむかしみくまの【三熊野】にいわた
かは【岩田川】といふなかれありさゆふ【左右】に
こまつしげりひるながら
うすくらくいとものすご
きところなるゆへいつしか
このもりをしげもりと
なづくある日さとの女
ぼうたちこのかはへきたり
せんたくなんどしてなに
こゝろなくいたりしがとう
ろうのひのごとくなるもの
いでゝはつときへうせぬ
見やる女いとふしぎ
におもひけるうち
しげもりにかぜ
さはぎてこのよを
さりしゆふれいの
かたちかはにうつり
ければさと人おゝきに
【左丁】
おどろき
わがや〳〵へ
かへりこの
あやしきを
かたりつたへ
ぬ
【看板の文字】
岩田川