翻刻
あら玉のとしたちかへる
あしたよりふくじゆそうは
とこのまにひゝきあさがみ
しも【麻上下=麻布で作った上下】のかどまつをくゞる
にぎわいさんごく一のにほん
ばしへんにあふみやとて
きんぎんはみづうみのわくが
ごとく
され
ども
しゃうとく【生得=もとより】
いしやまの
うまれなれば
みかけからしれ
たかたいしにて
おごることもなく
一ト人【「ひとり」と読ませるつもり】むすめにおふ
みとてことし
十七のさかりなれどもはなみ
ゆさんはさてをき しばゐさへみせづ おふみはさすがすいど【水道…江戸で徳川幕府によって設けられた玉川上水や神田の上水を差していう。規模の大きいところから江戸っ子の自慢の種となっていた。普通は「すいどの水で育つ」という】てそだ
ちしほど
あつてしやれぼんにまなこをさらし
なさけのいろはをおほへいきま【「意気間・粋間」=粋であること】の
みちにこゝろをつくすと
いへどもひたすらおやのいしべ【いしべきんきち〈石部金吉〉の略】にはこまり入けり