翻刻
【右丁上段】
役車(えきしや)を車なり
○籃輿(かんよ)は今(いま)いふあんだ
あをだなり箯輿(べんよ)竹輿(ちくよ)
同し
○柁(だ)は舟(ふね)のかぢなり柂舵(だだ)
同又/櫂(かぢ)とも書(かく)べし
○㯭(ろ)は櫓(ろ)並同/縦(たて)に用(もちゆる)を
櫓(ろ)といふ横(よこ)に用(もちゆる)を槳(かぢ)と云
ともに舟具(ふねのぐ)なり
○棹(かい)【左振り仮名:さほ】は舟(ふね)をやる物なり篙(さほ)
おなじ
○舟(ふね)は黄帝(くはうてい)の二/臣(しん)共鼓(くはうく)
貨狄(くはてき)舟(ふね)をつくる又/虞姁(ぐこう)舟(ふね)
をつくる又/伯益(はくえき)つくる工倕(こうすい)
つくるとまち〳〵説(せつ)おほし
○艇(てい)は船(ふね)のちいさくして
【左丁上段】
長(ながさ)をいふ又二百/斛(こく)以上を
艇(てい)といふ舸同
○舶(はく)は海中(かいちう)の大舩(たいせん)なり
市舶(しはく)商人(あきんど)ぶね米(こめ)ぶね也
○艜(たい)も小舩(しやうせん)なりひらたふ
ね舩(ふね)ちいさくしてふかき物
舼(きよう)ともいふ俗にたかせといふ
○帆(ほ)は舟上(しうしやう)の幔(まん)なり風(かせ)に
したがひて舩(ふね)をうかむるもの
なり帆維(はんい)はほなはなり
○檣(しやう)は桅(き)帆(はん)竿(かん)ともに同
ほばしらなり○篷(とま)は𥴣(とま)同/竹(たけ)をとりて箬(たけ)をあみて船(ふね)をおほふものなり
○野航(やかう)は小舩(しやうせん)なりわたしぶね舴艋(そもう)同○筏(いかだ)は竹(たけ)を編(あむ)をいふ水(みづ)をわたるものなり木を
▢(ひ)【木偏に単の上部が竹冠】といふ竹(たけ)を筏(ばつ)といふう桴(ふ)同○番舶(はんはく)は南蛮(なんばん)ふねなり○䡄(き)はくるまのよこ木なり
○轄(くさび)は車(くるま)の輪(わ)にあるものなり
○車蓋(しやかい)は車(くるま)のやかたなり𨎐(こう)同一に黄屋(くはうをく)ともいふ蓋(かい)はきぬがさなり
【右丁下段挿絵】
筏(はつ)《割書:いかだ》 野航(やかう)《割書:わたしぶね》 番舶(ばんはく)《割書:ゑびすぶね》 篷(ほう)《割書:とま》
【左丁下段挿絵】
車蓋(しやかい)《割書:くるまのやかた》 轄《割書:くさび》