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コレクション: 養蚕の書

養蠶私録 - 翻刻

養蠶私録 - ページ 12

ページ: 12

翻刻

【右丁】 皆古来《振り仮名:俗間| |セケン》言伝ふる語に随(シタカ)ひ今みたりに改(アラタ)めす 読む人意を以て文を儌(モト)め其 雅馴(カジン)ならさるを咎(トガ)むる事なかれ 一 蚕室(カイコヤ)は狭(セマ)きより広(ヒロ)きをよしとす家の向東西に よらす後(ウシロ)の方へ開き戸を付へし暖を凌(シノ)く用心也 広き処は気こもらぬ故火少々用ひ袷(アワセ)半てん重(カサ) ね着(キ)にて快(コヽロヨ)きほとにいたし養(ヤシナウ)へしさする時は蚕 性つよく育(ソタ)ちて手入 行届(ユキトヽ)くものなり又 狭(セマ)き所に て養には火は朝のみ少々用ひて天井五六尺四方も 開き室❓気の洩(モレ)やうにすへし猶戸 障子(しやうし)も時々開て 風を入へし若(モシ)其家不相応人 数(す)多けれは天井何程 【左丁】 開ても火の用処も多く且朝夕の炊(カシ)き煙り天井 の開口より下りて却て気籠る事もありそれを払(ハフフ) には  風も厭(イト)はす戸障子開へし若其 儘(マヽ)気を 付されは後必す病を《振り仮名:醸|カモ|デカ》す也其蚕へは何程手 を尽(ツク)し養とも上作する事なし縦今一起の中 はき蚕なりとも舟か庭に至り後れ蚕又はちへさ なる蚕又は頭大にして透(スキ)たる蚕等出る也何れも 桑付三日の頃にいたり並(ナミ)より太(ふと)りなから却て桑 □に□りて斃(タヲ)れ死す左なくは揚(アケ)て後(ノチ)尽(コト〳〵)くくさる也 是皆暖にて気籠るより病起る故蚕室は二□□