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【右丁】
たひもの世間(せけん)しらすの内(うち)はだかと
江戸(ゑど)の事(こと)ならつがも無いとハいふものゝ
つがもなひ唐(から)の噺(はなし)とおなしこと諺(ことわざ)に
吉原通(よしハらつう)あり深川通(ふかかわつう)あり八幡(やわた)の是(これ)
がやわたしらす江戸は廣(ひろ)ふごさる
とはなんにもかにも言ふせりふ中(なか)
にも江戸の名高(なたか)き所すこしも誉(ほめ)す
かけねなし有(あり)のまゝとはついそない何の
【左丁。欄外右側書き入れ「地二」】
こつたとおつしやるなかの豆男のゐばかり
おふきに御せ話と言つこなしちひさな者(もの)ても
ばかにせずおふきなものにもかまいもせぬ
爰(こゝ)ばつかりが江戸の味噌(ミそ)なんそといふと久(ひさ)
しいもの版元(はんもと)からさへはからしい又(また)江戸の自(じ)
慢(まん)かへどうしやふのふと笑(わら)ふもかまわすいふ
もんの上下(かミしも)だのと通笑述
とらのはる 【印「三文之印」】