翻刻
未の刻下る頃やう〳〵大江の岸の
辺にゆかりある生駒氏を尋ねて
廿とせ余の春秋を語りつゝけて
あひみしも命也けり浪花津の
花のやとりの春そ楽しき
いふせき旅の舎りに引かへて日〳〵
夜々に心あるしのいとねもころに
ものしけれは齢ものはえぬる
はかりの老艱此上なし
ひと時も千々のあたひや此やとに
色香栄ある花のおきふし
此亭はらからの嫁娶を松に
よせて祝ひ侍る
ちよ八千代みとりふかめて相生の
中に小まつもさかえさすらむ
年頃大望のよしのゝ【埜=野の古字】花の
山ふみも病阿に障れ山みぬ思ひ
寝の夢に