翻刻
【右丁】
いさめげじ【下知】をなしたゝかい給へば
いつれもせうれつ【勝劣=優劣】はなかりけり
たゝかひいまたなかばなるときに
くわうごうりうぐうよりかりもとめ
給ひしかんじゆ【干珠】をかい中になげ
たまひしかばうしほにはかにしり
ぞひてかい中たちまちろくぢ【陸地】と
なりにけり三かんのつはもの
とも此よしを見るよりも
これたゝことによもあらし【あるまい】天
われにりをあたへ給へりもと
よりかちたち【徒立ち=合戦で、騎馬でなく徒歩で戦うさまにいう】いくさはわかとも
からのこのむところよとよろこひて
【左丁】
めん〳〵ふねよりとびおり
あるひはかちたちになり
ほこをまじへ
ゆみをひき
せめつゝみ【攻鼓 注】を
うつて
たゝかひけるありさまなにゝ
たとえんかたも
なし
【注 攻太鼓に同じ。攻め掛る時の合図に打ち鳴らす太鼓】