翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

木幡きつね - 翻刻

木幡きつね - ページ 24

ページ: 24

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たとへんかたもなし。つねに すみ給ひし所(ところ)御らんずれ ば。さま〳〵の御なこりおしき 御事。かきつくし給ふ御事 かぎりなし。われこそえん つくるとも。わかぎみさへおい たちたまへば。なにのうらみ にかいでたまふぞと。御なげ きかぎりなし。かすがの御 つぼね。わかぎみのおちの人 に。ことのしさいをたつね給へど も。何ともしりまいらせ候はず。 わかぎみさまへ。いぬまいり候て より。せうなこんどのことのほか。 かほのいろかはり。世にうらめし げにのたまひしよりほかは。 みまいらせず候。何(なに)ごとも候はず 候と申けり。中(ちう)将(しやう)殿(との)きこし めし。よし〳〵そのみは何にて もあれ。せめて此わか七さい迄(まで) は。などかひとつにあらざらん と。御なげきは申はかりなし。 しかるにそのゝち。こゝかしこ より。きたのかたむかへさせ給へ と申けれども。そのいろもま しまさず。たゞこの御わかれ