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コレクション: アジアの映画関連資料アーカイブ

大正館週報 - 翻刻

大正館週報 - ページ 4

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この母に罪ありや 前十二卷 松竹キネマ蒲田撮影所十大傑作品の随一篇 原作……………………湯原海彦 脚本……………………伏見晃 撮影……………………濵村義康 監督……………………淸水宏 主要配役 藤木哲夫………………髙田稔 母律子…………………吉川滿子 阿部謙一………………月田一郎 父俊作…………………新井淳 秋子……………………川崎弘子 葉子……………………伊達里子 アウトライン  律子は哲夫を生んだが故あつて乳兒のま々義兄阿部俊作に托し月々の養 育料を作るためにバーリツのマダムとして働いてゐた。 俊作には妻なく一子謙一がある。  哲夫とは兄弟の様に親しく成長した。哲夫は律子を横濱の小母さんとの み知つて、その來るのを樂しんで居たが、ある日彼女が客とドライヴして 淫らなことをされたのを哲夫は見て、彼は横濱の小濱の小母さんが嫌ひに なつた。  愛兒に見苦しい場を見られたと知つた律子は、哲夫が成人するまで義兄 の家へは行かない事を決心した。十數年は過ぎ、哲夫と謙一は大學生とな つた。ある時、俊作の鄕里から秋子と呼ばれる娘が上京した。 俊作は秋子を謙一の嫁にする氣持ちがあつたので哲夫にも話した。 哲夫は秋子が好きだつたので心は云ひしれず動揺したのであつた。  次の休みを利用して三人は溫泉へ行つたが、哲夫はなるべく兩人から離 れるべく苦心した。そして遂に彼は俊作の家を出てしまつた。  その後ある波止場で哲夫はペンキ塗りの職人になつて働いた。ある日彼 の許へ俊作が卒倒したといふ報せが來た。彼が俊作の家へ着いた時、既に 俊作は死んで居た。  哲夫は仲間に誘はれてバリーツへ行き、其處で女給葉子と親しくなつた 律子の忠告などは耳もかさず彼は葉子と耽溺した日を續けてゐた。 哲夫は彼女を連れてアパートへ歸つて來た時、意外にも律子が訪ねて來た  そして彼の腕の喪章を叩き乍ら、現在の放埒な生活をせめた。言々句々 他人ならぬ情愛に滿ちた言葉、彼は律子を不可解な人だと思つたが、彼女 は初めて自分が母である事を名乘つた。  彼は愛兒を捨てゝ華美な生活をしてゐた律子を詰つたが子のために心を 碎く母を知り幼い時と同じく母戀しい情に胸が迫つた。  間もく二人の母子の上に明るい陽は輝いたのであつた。 松竹下加茂一九三一年新版封切 痛快仁俠長二郎得意の俠鬪劇 林長二郎・千早晶子・主演 『關の彌太ツペ』 全八卷 フアンの熱望により本年度新版封切… 松竹蒲田特作現代映畵 腰辨頑張れ 原作脚色並監督者…成瀨己喜男 撮影者………………三浦光男 CAST 岡部(保險勸誘員)…山口勇 妻君…………………浪花友子 伜進…………………加藤淸一 戸田の妻君…………明山靜江 その子供……………菅原秀雄 中村(保險勸誘員)…關時男 略筋--保險勸誘員岡部の伜進は惡戯でよく 近所の子供達と喧嘩した。その都度岡部は子 供の親達とつい爭論をしなければならなかつ た。戸田の妻君などは自分の子供達が瘤を出 されたりしたので、岡部の細君に「お宅の旦那 は保險勸誘員たから子供に姓名保險をかけて おかうと思つてゐる」などゝ皮肉つたりした  岡部は戸田の家へ勸誘に行くと同じ勸誘員 の中村が來てゐて遂に二人は喧嘩をはじめ二 人とも斷はられて了ふ。  その後岡部は將を射んと欲すれば先づ馬を 射よで、戸田の子供の遊び相手となつたりし て精々お世辭をつかつて子供を保險に入れて 貰はうと思つてゐた。  家に歸ると進がゐないのでどうしたのかと 思つてゐると近所の人々が進が電車に醫かれ たといふ、彼は急ぎ病院 駈けつけた。醬者 の話ではもう少し經過を見ないとわからぬと のこと、母親は泣いてゐる、外には早や夕や みが迫つて來た。